クンタの軽井沢日記
クンタ闘病記-2-
(2007年8月)
毎日泣き暮らしているクンママ、困っているボク
治療はどうするの
クンパパ&クンママは先生とよく話し合いました。
ボクの腫瘍に対する処置の選択は以下の通りでした。
1.現在ある腫瘍を摘出
@尻尾の付け根からの断尾、肛門の部分、または全摘出。両睾丸摘出。皮膚の形成術。
2.化学療法
@ホルモン投与など、現在効果のある化学療法剤の報告はない。
3.放射線療法
@大学病院による診察後適用か判断する。しかし大学病院の予約が現在2ヵ月であるため
非現実的な選択。
4.疼痛緩和治療
@ステロイド(副腎皮質)ホルモン剤投与
Aフェンタニールパッチ(麻薬)
B食事療法
C免疫療法
ボクが11才6ヶ月で人間でいうと90歳を越えている高齢だから手術時の全身麻酔の
ショック症状、代謝不全、術後の癒合不全、早期の再発、胃拡張捻転症候群、止血不全など
リスクが高くなることも理解しました。
いずれにせよ、腫瘍サンプル検査の結果を待って最良の組み合わせを実施しましょうという
ことになりました。
数日後、先生から電話がありました。
「腫瘍細胞検査の結果、サンプル部分は良性でした」
「ワー、よかった!」クンパパ&クンママはとりあえずひと安心。
「全身の健康状態も手作り食事を食べてきた11歳の超大型犬とは思えないほど良好でした。
クンママさんの丹精のたまものですね」先生に褒められてクンママは少し元気になりました。
「ボクの健康診断の結果ってクンパパより全然いいじゃない」クンパパは高コレステロール、
高中性脂肪、高血圧だからね。
でも油断はできません。全部の腫瘍を見たわけではないこと、良性→悪性にいつでも変わる
可能性があること、だからです。
そしてクンパパ&クンママはたくさん悩んだ末、ボクの去勢手術をすることにしました。
「11歳で去勢手術なんて、年とったらだんだんホルモンが出なくなるんじゃないですか」と
クンパパが先生に聞きました。
「人間での前立腺肥大、子宮筋腫など加齢でホルモンが悪さをして出るものと一緒です」
「肛門周囲腺腫の発育はテストステロンによって刺激され、去勢をしていない男の子に
起こるのです」
去勢することで悪いホルモンを元から断ち、ボクの腫瘍の発育が抑えられるかも知れない。
クンパパ&クンママは決断しました。