クンタの軽井沢日記


これは一部事実にもとづいた
フィクションです

(2005年12月)


大人しくて人懐っこかったよ
迷 子

「ピンポーン」
お散歩終わってマッタリしてたらチャイムが鳴った。
「こんにちはビーパパですけど」
「逃亡の達人ビーちゃんのパパだ」「きっとビーちゃんが逃げたんだよ」と言いながらクンパパと門まで出た。
ビーパパとビーちゃんがいて、もう一人黒い子がいる。
「この仔が独りで歩いていて、呼んだら大人しくついてきちゃったんです」
「どこの仔か知りませんか?」
ぼくたちもはじめて見る仔だった。
「迷子ですね」「ビーと仲良しになれそうです、飼い主さんが見つかるまで、うちで預ります」
ビーパパ、えらいぞ。
「じゃあ飼い主探しのチラシがいりますね」とクンパパが作ることになった。
クンパパはこーゆーことやらせると結構早い。
30分ぐらいで作ってなんとパウチッコまで。
「雨に濡れてもいいように万全さ」だって。
「どこに貼って貰おうか」「ツルヤ、マツヤ、菊池先生の所、陶芸の先生の所、それからそれから」と枚数は増えるばかりです。
「それと町役場と軽井沢警察署にも連絡しておかなくちゃ」
「飼い主さんは心配してるね」
「そう、もしクンタがいなくなったらクンママは半狂乱になっちゃう」とクンママも真剣だよ。
午後、クンパパが陶芸教室からの帰り道、ビーパパの所へチラシを持ってゆこうとミルクちゃんココアちゃんの家の前を通るとちょうどミルクママがいた。
「こんな仔知りませんか」「あらっ、ひょっとしてあの仔かしら、連絡してみますね」ということになった。
その後、ビーパパのところに飼い主さんから連絡があって、無事帰っていたってさ。
めでたしめでたし。
だけど、こんなに沢山のチラシどうするのさ。
クンパパ「さっ、さて、どうするかな」
クンママ「ランチョンマットにでもどう」
                       
 
     次なのだ  もどるよ  ホームへ  もくじへ