クンタの軽井沢日記


これは一部事実にもとづいた
フィクションです

(2004年9月)


ついに指名手配になった!
   大脱走

ここのところ雨でお散歩、短かかったな。
今日はクンパパは朝からテニス行っちゃったし、
クンママはさっきからケーキ作りだし、ぼくはつまらない。
寝てよーかな、と思ったらテラスのドアが開いてるよ。
クンママは気がつかない。スルスル。
うん、やっぱりお外は気持がいーな。
クンパパが閉めなかったから自動車用の出入り口も開いてたぞ。
分譲地を横目で見ながら、資材置場の前の林でチョッとおしっこ、キッモチイー。
小学校の校庭には誰もいない。そうか今日は土曜日だもんな。
この辺はいつもクンパパと来るお散歩コースさ。
お散歩だといつもクンパパに「匂いばっかり嗅いじゃダメ」って怒られるから
一人なら匂いかぎまくりだもんね。
ついでにちょいとマーキングっと。
S沢建設さんの本社だな、土曜日なのにみんな働いててご苦労さん。
あれ、K倶楽部の前にお友達がいるぞ。ごあいさつー。
道を渡るときは右見て、左見て、なんて面倒くさいからとっとと渡ろー。
「コンニチハ、ぼくはクンタさ」 
お友達「・・・!」
おやおやなんか子供たちがぼくの首輪を掴んでる。
でもへっちゃらさ。掴まれたままでも歩いちゃうもんね。
ズルズル(子供達が引きずられて行く音)
ヤバイ!クンママの車だ。
知らんぷりして行っちゃおう。
「コラ!クンタなにしてるの!」
「あれれっ、クンママに捕まった」

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クンパパがテニスから帰ってくると、クンタが脱走したとクンママから聞かされた。
閉め忘れていたテラスの出入り口からスルスルッと抜け出したらしい。
「クンちゃんが小学校の方を歩いてますよ」と知らせてくれた方がいて、
クンママは真っ青になって慌てて飛び出そうとしたら
同じ別荘地の奥さんが「今、子供達が押さえていますから」とまた報せにきてくださった。
クンママは車でつかまえに行きました。
S沢建設の本社の前(クン家からは歩いて5分くらい)K倶楽部のところにいたクンタは
クンママの車が近づくと
怒られることが分かっているものだから目を合わせず、とっとこと逃げ出そうとしました。
首輪を押さえていてくれた子供達は当然引きずられていました。
でもクンタも、他の方にも事故なく無事に連れ帰ることができました。
クンパパが帰ってその話をクンママから聞いているとクンタが擦り寄ってきて
「怒っちゃやーよ」という顔で見上げていました。
クンパパはもう怒る気力もおきませんでした。
クンパパとクンママは知らせて保護してくださった方のところへケーキを持って
お礼に行きましたとさ。めでたし、めでたし。

           
                     捕まってふて寝するぼく


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何がめでたいの!!人様に迷惑かけて!!家訓に反するじゃないの!!
・・・でもテラスの扉を閉め忘れたクンママが1番悪いですね・・・
インターホン越しに『クンちゃんが・・』と聞いたとたん血が逆流しました。
スリッパのまま走ってたもの。クンタみたいな大犬がノーリードでひとりトコトコ
歩いてたら犬嫌いの人だったら恐怖ですよね。たまたまクンタを知っている方たちが
見付けて下さったから良かったけれど、車にはねられたらとか、誰かに怪我をさせたら
とか色々なケースを想像すると本当にゾッとします。
大きな犬を飼っているからには、もっと責任感をもって管理しないとと反省、反省。
                                     
                               by クンママ

 
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