クンタの軽井沢日記


これは一部事実にもとづいた
フィクションです

(2004年彼岸)

こっ怖い!!
      お彼岸怪談集

「動くお位牌」

クンババのお家にはクンジジのお仏壇がある。
クンジジ(クンママの父親)はお役人で現役の時、まだ54歳で亡くなった。
クンババは毎日、お水を替えてお線香をあげて、お花を飾っている。
ある時、お線香をあげながらクンジジと「こんな事があったのよ、あんな事もあるのよ」って
お話していると、カタ、カタッってお位牌が動くんだって。
「クンジジがお返事してくれたー!」ってクンババはビックリするやら、嬉しいやら。
「???」なんか変だな。
よく見たら、なななんと、お仏壇の奥にある小さな引き戸の中にマーちゃん
(チンチラペルシャ23歳)がもぐりこんでいたんで二度ビックリ。
だってその引き戸ってすごく小さいんだ。
マーちゃんは狭い所にもぐりこむのが大好き、それにいつの間にか音もなくクンババの
後ろに来てジッとしているので驚かされるんだってさ。


「本当に怖い話」

クンパパの実家であった本当の話さ。

軽井沢に移る前のこと、クンパパの実家のお仏壇にはクンパパのおじいさんと
おばあさんが入っていた。
お仏壇はサロンっていう床は寄せ木張りの広いお部屋においてあった。
それはおばあちゃん(クンパパのお母さん)が病気になって入院して、
おじいちゃん(クンパパのお父さん)を家政婦さんが泊り掛けで見ていてくれたときに
起こった。
「明け方近くになるとどこからか数人の人の話し声が聞えてくるんです」
「はじめは外の道路を通る人の声かと思ったんですけど、お家の周りには高い塀が
あって声は届かないし・・・」
「気味が悪いんですー」って家政婦さんが怯えてクンパパに話してた。
いつも同じ家政婦さんの時にしか話し声はしない。何人か男の人の声、女の人の声も
混じっているらしい。

お仏壇にはいつもお花やお菓子をお供えしていたよ。
でもあるときクンパパがお参りしたときの事。
真っ青な顔して「お供えしておいたお饅頭が半分になってた!」って騒いでた。
お饅頭は二個、一つずつセロファンに包まれていたけどセロファンは破れも
開けられてもいず、お饅頭の皮とあんこがまるで舐め取ったようにきれいに半分に
なっていた。
クンママやお姉さんたちは「おじいちゃんが食べたか、悪戯したんじゃないの」
なんて言っていたけど、少し手が不自由になっていたおじいちゃんにあんなにきれいに
お饅頭を半分にできる訳がないし、包んであったセロファンがそのままなのはおかしい。
もちろんボクが食べたんじゃないよ。
クンパパは「そういえばお水も半分なくなっていた」だって。
一同「気味わる〜!!」

クンパパは「おばあちゃん(クンパパの祖母)がご眷族(けんぞく)を連れて来てきて、
宴会していったのかもしれない」などと訳の解らないことを言い出す始末さ。
そんなクンパパの実家も今はマンションになっちゃった。

    いやー まだどっかで出てるかもね。クンパパのご眷族は強力だから  byクンママ
     どーか軽井沢には出ないでね  byクンタ

 
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