クンタの軽井沢日記


これは一部事実にもとづいた
フィクションです

(2004年冬)

クンパパの制服の帽子さ

   クンパパ、スキーの先生になる

いつもお散歩のとき、お家のベランダから吠えているミルクちゃんと
ココアちゃんのパパはスキー学校の幹部先生でした。
それでクンパパはミルクパパの紹介で軽井沢スキークラブのクラブ員になって
今シーズンから軽井沢にあるPホテルスキー場でスキーの先生をやることになった。
年末からお正月はすっごく忙しいんで猫の手も借りたいんだって。
「猫手パートタイマースキー教師だよ」ってクンパパは言っているけど、結構真剣。
スキーの教程本も買ってきて研究してるよ。
クンパパはその昔、学生の頃、スキー小屋の番頭を七年間毎シーズンしていたし、
社長だった頃、会社ではスキー大会のスポンサーをしたりして、スキーは結構上手いのさ。
初日、二日目は先生の先生に初心者や子供の指導方法を教えてもらったって。
三日目は少し高度なスキー技術の講習会。
「今は雪が少なくて、お客さんも少なくて、スキー学校に来る生徒さんがいないんだ」
クンパパはずーと「待機*」らしい。
かわいそーに、クンパパ、もうすぐ連休と年末年始のお休みがあるよ。
がんばってね。

    *「待機」 講習する生徒がいないので自主練習や上級指導員と一緒に滑って技術向上をすること。

「やー疲れたー。一日中プルークで滑るのはこの歳にはきつい!」
クンパパが帰ってくるなりぼやきます。
「生徒さんに初心者や子供さんが多くて、怪我をさせないように滑れるようにするのが
気が疲れるよ」
「でもスキーはいたこともない生徒さんが一日教えると終わりにはリフトに乗って上から
滑ってこられるようになるのを見るのは感激さ」
「それでもって「今日は楽しかった」って言ってもらうとすごく嬉しいんだよ」だって。
年末の30日からお正月の3日まで毎日、クンパパはスキー教師がんばりました。
その間クンママは毎日早起きしてクンパパにお弁当を作ってあげました。
「愛妻弁当よ!」だってさ。
                    

でも「もうケチャップでハートは書かないでよ」ってクンパパはおびえてた。
オムライスの時はしっかりハートが書いてあってクンパパは隠して食べたらしい。
今日のおかずは豚肉のしょうが焼き、卵焼き、ぶりの照り焼き、ほうれん草のおひたし、
梅干、デザートはイチゴとパイナップルさ。
「ご飯にお海苔でハート書いちゃおうかしら」
「やっ、やめてー」で、ゴマになった。

 
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