クンタの軽井沢日記

これは一部事実にもとづいた
フィクションです


(その18)
  パーティーじゃ!その一

新しいおうちに来て半年たちました。
クンパパとクンママのお友達がパーティーを開いてくれることになりました。
何のパーティーかって?クンパパとクンママのウエディングパーティーです。
おじいちゃんが亡くなってあんまり二人が気落ちしているのでお友達が
みんなで元気付けてくれるため企画してくれました。
集まるのはクンパパとクンママのお友達だけ。
それまでクンパパもクンママも一緒になって、正式なことは何もしてなかった
からです。
はじめはクンパパもクンママもバツイチ同士だし、おじいちゃんの喪が明けて
ないからだめと断っていたのですが、「おじいちゃんも賑やかなのが好きだった
からきっと許してくれるよ」とやることになりました。

やると決まると会場、人数、お料理、余興などなど準備が大変です。
「ハワイアンパーティー」だそうでドレスコードはアロハシャツとムームーに
決まりました。
ぼくは一年中同じ毛皮だから関係ないよ。

バンドもクンパパの大学の先輩が「R大学ナレオハワイアンズ」という
ハワイアンバンドをやっていて、その方たちがかわいい後輩のために
一肌脱ぎましょうってことになった。ギャラは交通費だけです。

           

軽井沢でなんでハワイアンなのかという素朴な疑問はさておいて、軽井沢らしい
会場を探すことになった。
クンパパの義理のお兄さんのお友達が新軽井沢で古い別荘を改装してB&Bを
やっていました。
雰囲気がすごく素敵なのでここに決まり。

食事はいつもぼくとクンパパ、クンママがいくレストランCティーガーデンに決まり。
決まらないのがクンママが着るウエディングドレスでした。
「バツイチの445歳だからねー、いまさらウエディングドレスでもないんだけどー」
と言いつつクンママはまんざらでもなさそう。
クンパパは「まさかタキシード着ないよねー?」「当然着ます!」
「ズボン入るかなー?」ってすっごく不安そう。

クンママが「私の夢はウエディングドレスを着て、クンタと一緒に写真屋さんに
写真を撮ってもらうことよ」って。
クンパパはお呼びでないみたい。
お色直しはクンパパのお友達に頼んでハワイで買ってきてもらった真っ赤な
ハワイアンドレス。
クンパパは当然アロハシャツ、ポイントは白と茶のコンビの靴だよ。
ところでぼくは何を着ればいいのかな?
果てしなく準備は続きます。
 
パーティーじゃ!その二へ続くよ。

         
    −その19へつづく−


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