クンタの軽井沢日記

これは一部事実にもとづいた
フィクションです


(その16)
  おじいちゃんが来た

新しいおうちの一階はおじいちゃん専用でバリアフリーっていって車椅子で
どこへでも行けるようになっているのさ。
11月の末、東京からおじいちゃんがクンパパの一番上のお姉さんの付添いで、
車で引っ越してきました。
いつもはスイスに住んでいるクンパパの二番目のお姉さんも新しいおうちで
待ってます。
家政婦さんや看護婦さんが毎日来て、おじいちゃんの身の回りのお世話をする
準備もできました。

おじいちゃんが来てからなんかおうちがにぎやかになった。
群れが増えたって感じでうれしいな。
おじいちゃんはいつも車椅子に座っているけど、ふざけてぼくを蹴っ飛ばそうと
するんだ。
蹴っ飛ばされても平気、平気。
ぼくのほうが重たいもの。
ときどきぼくの大好物のカステラをくれるから大好きさ。

12月のクリスマスにはケーキとシャンパンで乾杯!ぼくはジャーキーとお水。
お正月にクンママが着物姿でご挨拶したら、おじいちゃんたら目をまん丸にして
びっくりしてた。
「赤坂の芸者さんでも思い出したんだろ」ってクンパパが言ってた。
芸者さんってなんだ?
おじいちゃんはとってもうれしそう。

        
    −その17へつづく−


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