クンタの軽井沢日記

これは一部事実にもとづいた
フィクションです


(その8)
クンパパは現場監督その2

新しいおうちに屋根がつきました。
始めはただの木の箱みたいだったのがだんだんおうちらしく変わってきます。
大工さんも忙しそう。棟梁のお父さんと息子が三人の家族大工さんです。
クンママは毎日、十時と三時のお茶とお菓子を工事現場に持って行きます。
「大変ですねー。よろしくおねがいしますー」って。

ぼくは大工のお兄さんたちが優しいので嬉しくって、木のいい匂いのする
新しい床の上にパウパウマークいっぱい付けちゃうから柱に縛られちゃった。
それでも騒いでたら大工さんに「せっかく立てた柱、引き倒すなよー」と
言われた。ぼくは象ではありません。

クンパパは会社から帰ってくると毎晩、懐中電灯を持っておうちを見に行きます。
大きな図面を持って「あれっここは違うんじゃないか?」とか
「灰皿と消火器が置いて無いから、置くようにさせなくちゃ」とか。
何かというとすぐにFAXで建設会社に注文つけてます。

「うるさい現場監督がすぐ隣に住んでいるのじゃ、建築会社も大変ね!」
ってクンママが同情してました。


     

   −その9へつづく−


もどるよ    ホームへ  もくじへ