クンタの軽井沢日記

 これは一部事実にもとづいた
  フィクションです!



(その2)

登場人物紹介するのだ!

ぼく/クンタ(主人公)
        グレート・ピレニーズ、正式名称はピレニアン・マウンテンドッグ(超巨大犬)
        1996年2月9日浜松生まれの東京育ち、今は軽井沢にいる
        オス、体重60キロ
        趣味・・・女の仔の匂いを嗅ぐこと、寝ること

クンパパ
        クンタの育ての父、三代目バカ社長だったけど今は引退している
        コレステロール過多で体重を減そうと努力している
        趣味・・・スキー、クンタと散歩、せんべいを食べながら日本酒を飲むこと

クンママ
        クンタの育ての母 ?歳(噂では400歳だという、ドラキュラ一族との噂も!)
        宝石の鑑定士、元初代レースクイーン
        趣味・・・風呂に入ること、クンタを洗うこと、ビールを飲むこと

お引越しだぞ

クンパパはひいおじいちゃんが創った会社を大きくするために銀行からお金を沢山借りて工場を
造ったり、機械を買ったりしてきた。
でも、銀行からの借金を返すために東京の実家と住んでるマンションを売ることにしたんだそうだ。

バブル崩壊とかいってぼくの生まれる前のことだけど、日本の土地や株が大暴落した影響だって。
おじいちゃんの時代から援助してくれた銀行に不誠実なことや不義理はできないからって。
テレビを見てるとクンパパよりもっと沢山お金を借りている会社や人がお金を返さないで平気で
いるのに、ぼくは変だと思うよ。
でもそんな几帳面なクンパパがぼくもクンママも好きで好きでたまりましぇん。

クンパパの実家はお庭も広い大きなお屋敷だったのでクンパパ、クンママ、クンパパの
お姉さんたちと家政婦さんなどみんなで三週間、一生懸命片付けてやっと一段落。
50年分の家財やごみを整理するのは並大抵ではなかったみたい。
「大型トラックで六台になっちゃった!」とクンパパが言っていました。

ぼくは時々クンパパに連れていってもらって、おじいちゃんから大好きなカステラをもらうのが
楽しみだったの。
おじいちゃんは86歳でおばあちゃんが入院してからずぅーっと家政婦さんと二人で100坪もある
広いおうちで暮らしていたんだ。
寂しかっただろうなー。ぼくなんかひとりにされると寂しくて「クーン、クーン」と鳴いちゃうんだ。

実家の整理とおじいちゃんの引越しがすんでひと安心と思ってたら、マンションを欲しいという人が
でてきてとんとん拍子に話が進んで、「では4月までにはお部屋を空けましょう」ということになった。
クンママがマンションの部屋は同じマンションに住んでいてクンタを可愛がってくださっていたH先生が
「クンちゃんのいた部屋ならば」と買ってくださったのだから、「クンタさまさまよねー」と言っていた。
ぼくも少しはお役にたてたかな。

          
      −その3へつづく−


      
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