クンタの軽井沢日記

これは一部事実にもとづいた
  フィクションです!



(その1)

自己紹介さ!

ボクの名前はクンタ。漢字では「薫太」と書くんだ。

池袋のパルコのペットショップのケージの中からボーとお外を見ていたらお父さんと
目が合った。
お父さんはお母さんに犬を買って欲しいとねだられていたんだ。
でも、マンション住まいだから「絶対だめっ、見るだけならいいよ」って、
ペットショップで待ち合わせたんだ。
そしたらね、なんと、お母さんが来る前にお父さんとボクはラブラブさ。
お母さんが来たときにはもう離れられなくなっていたのさ。
これにはお母さんも開いた口がふさがらなかったんだって。

翌日、まだペットショップが開く前からお父さんとお母さんはボクを迎えに来てくれたんだ。
ボクは小さなダンボールの箱に入れられて車に揺られてマンション犬になった。

ペットショップの店員さんは、
「ちょっと大きめの犬ですよ」
「ダンボールで囲って、一日一回ご飯をやればいいんですよ」
などといい加減なことをお母さんに教えていた。
・・・そんなわけないでしょ、人間の赤ちゃんと一緒だよ。
それにボクは超巨大犬さ。
それから地獄の日々が始まった・・・とお母さんは言っています(てへっ)

あれから7年、人はボクを見ると、
「きゃーデカイ!」
「ご飯沢山食べるでしょ」
「体重はどのくらいあるの?」
「何歳?」
「何という種類の犬?」
と聞いてきてくれるの。
でも、散歩のたびに同じ質問攻めなので
「答えをテープに録音しておこう」なんてお父さんも冗談を言ってたんだ。

そう、東京にいた時、西ヶ原・霜降り銀座商店街・駒込界隈では、
白い大きな犬「クンタ」といえばちったぁ名の知れた存在だったのさ。

       
   −その2へつづく−


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